Goosehouseに見る、今時のアーティストのマーケティングを分析してみた


このアーティスト、知ってます?
ぼくが今大絶賛しているアーティスト、Goosehouse です。
ぼくは 1 年くらい前からはまっています。あまりにもはまってしまったので、実に 3 年振りくらいに CD まで買ってしまった程です。
そんな彼、彼女らはメジャーなアーティストではありません。しかし YouTube にアップされている動画の総視聴回数は 7 千万回を超え、ひとたび Ustream で生中継ライブを行えば 5000 人以上の視聴者を集めてしまうほどです。
ぼくも始めて出会ったのは YouTube にアップされたあるアーティストのカバー動画でした。最初はよくある素人の「●●歌ってみた」系の聞くに堪えない自己満足動画かなと思って、正直まったく期待していませんでした。むしろすぐに閉じてしまうところでした。
が、第一声がぼくの考えは誤りであることをはっきりと教えてくれました。それからたぶん 2 時間くらいでしょうか、彼、彼女らの関連動画見まくりました。ちょっと休憩のつもりが、おかげで仕事ができず大変なことになりましたよ。。。

Goosehouse とは?

この Goosehouse は、現在 8 人のメンバーがいるアコースティックなボーカルグループです。メンバー個人個人は全員シンガーとして個別に活動している人たちで、そんな彼、彼女らがシェアハウスに集まってひとつの音楽をつくっています。
メンバー 8 人全員で 1 つの音楽を奏でることもあれば、色々な組み合わせで演奏することもあります。全員がメインでボーカルになれますし、楽器が出来るメンバーも多いので、音楽の幅がはんぱじゃなく広いです。
始まりは SONY の企画だったようですが、今はその企画が終わり、コンセプトを引き継ぐような感じで独立しています。メンバーは結構移り変わりしているようです。

Goosehouseの活動で注目したい点

Goose house Phrase #04 Beautiful Life

その Goosehouse がどんな活動をしているかと言いますと、まず一番最初に目に付くのは YouTube にアップされているその動画多さではないでしょうか。
ぼくもきっかけは YouTube でしたが、なぜ、Goose と出会うことになったのか? それは好きなアーティストの動画を探していると、ほぼ確実と言っていい程、Goose の動画が上位表示や関連動画として表示されるからです。
Goosehouse が YouTube にアップしている動画は、ほとんどが有名な曲のカバーです。その数は実に 300 曲にもおよびます。たぶん、あなたの好きなアーティストの曲もカバーされているのではないでしょうか? そのため、色々なアーティストのファンの目に留まることになります。
ただ、もし目に留まったとしても、クオリティが低ければファンから酷評の嵐でコメント欄が荒れてしまいますよね。ですが、そこはさすがにうまいわけです。むしろ本家よりいいんじゃないかと思うこともあるくらいです。
「●●のファンですが、Goose の歌も好きです」というコメントがとても多い。普通は「●●のファンとしては Goose のカバーは受け入れられません」というコメントが多数を占めてもおかしくないわけですし・・・。
むしろ Goose のカバー曲を聞いたことがきっかけで、本家のアーティストにも興味を持つという逆の現象も起きているようです(実際ぼくはありました)。

Goosehouseをマーケティング的に分析してみる

虫眼鏡マーケティング的に見れば、コンテンツマーケティングとかインバウンドマーケティングと言えそうですが、まぁそんな分類はどうでもいいんです。
どうやってこれらの大量の YouTube 動画をアップし続けているのか?
その元となるのは、定期的に行われる Ustream での生中継ライブなのです。昔は月 2 回くらいのペースだったようですが、今は月 1 回のペースですね。毎回 6 〜 7 曲くらいやっていますので、それをライブ終了後に全曲 YouTube にアップすると、コンテンツがどんどんたまっていきますよね。
そしてその Ustream のライブでは、Twitter を使ってファンとコミュニケーションを取っています。生放送で曲をやるとすぐに Twitter で曲への感想やらメッセージやらフィードバックが返ってきます。それに対してまた Goose のメンバーが答えるというような感じですね。
で、これだけで終わっていたらただ無料で楽しい時間を提供して終わりなのですが、ちゃんとリアルでのライブや物販も行っています。オリジナルの CD ももちろんあります。

Goosehouseとマーケティングのヒント

リアルでのライブにも特徴的なところがあって、ユニットライブという小さなライブを行っています。このユニットライブは、Goose のメンバー全員ではなく、3 名とか 4 名とか、また組み合わせも毎回変えながら行っているライブです。もちろん 8 人全員のライブもあります。さらに個人個人はそれぞれが独立したアーティストでもあるので、個別のライブも行っています。
このように個人のライブ、ユニットライブ、Goosehouse 全員でのライブと、リアルでの露出頻度やファンとの接点が多くなるようにうまくできているな〜と思います。大量のコンテンツによる導線確保。さらにコンテンツはリサイクルして各種ソーシャルメディアやリアルライブで配信。ライブや CD・グッズ販売で収益化。
ミュージシャンといえばメジャーデビューを目指すことがひとつの目標だったのは、もう過去の話になったような気がします。そういう取り組みをするミュージシャン、アーティストがもっと増えると、日本の音楽シーンももっとおもしろくなるのに……とぼやいてみたり。
まぁ最終的に Goose の何が魅力かと言うと、音楽をここまで楽しくやっている人たちは見たこと無いと思えるくらい楽しそうに音楽をやっているところです。動画からそれが伝わってくるんですよね。そして『あの輪の中に加わりたい!』と思わせる雰囲気でしょうか。
さて、今日は Goosehouse のアピールばかりになってしまいましたが、ただ「ふ〜ん、おもしろそうなアーティストがいるな〜」で終わらせないでくださいね。あなたのビジネスに活かせるマーケティングのヒントがたくさん見つかるはずですので。

【追記】

とにかく、今は Goose のライブに行ってみたいです。東京近辺の人がうらやましい。

Goose house phrase #03 Wandering

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