多くの人がやってしまいがちなヘッドラインで、しかも最もやってはいけないヘッドラインのパターンがあります。それはずばり、“商品名” や “会社名” をヘッドラインにすることです。
ジェリー・フィッシャーという人がこのように言っています。
あなたの名前をヘッドライン(headline)にすることは、その一行を deadline(死んだ一行)にする行為だ
商品の話や会社の話というのは、お客さんにとっては最もどうでもいい情報です。まずお客さんが知りたいのは、自分にとっての必要性やメリットのことです。その広告は読む価値があるのか? 何かしらのメリットを感じなければ、わざわざ時間を割いて広告を読もうとはしません。
そして、商品名や会社名というのは、そのカテゴリーに入れてもらえない可能性の高い言葉です。
よほど商品の認知度がある場合は例外もありますが、それが通用するのは大企業ですので、わたしたちには関係のない話です。参考にしてはダメです。
よくありがちなダメな広告として、抽象的な言葉を使っていたり、ぼやっとした言葉を使っていたり、形容詞などの無くても意味に違いが表れない言葉を使っているケースがあります。
これら具体的な意味を持たない言葉を使うことで、なんとなくすごそうに見せようとしているのかもしれません。しかし、読み手によって解釈が異なるような言葉は訴求力が弱く、言葉として人を引きつける力強さに欠けてしまいます。1 語やワンフレーズならまだしも、セールスコピーで(とくにヘッドラインで)多用していい言葉ではありません。
もうちょっと具体的に説明しましょう。
言葉には、抽象度の高い言葉と具体性の高い言葉があります。抽象度の高い言葉になると、解釈に個人差が生まれます。具体性が高くなるほど解釈がズレにくくなっていきます。
例えば猫の抽象度を上げていくと、ほ乳類とか動物とかペットになります。逆に抽象度を下げる、つまり具体的にしていくと、黒猫とか三毛猫とかになります。
例えば
は抽象度の高い表現です。「多くの」とはいったいどれほどの人数なのか? それは
だとより具体的になります。数字を使う事で解釈の幅が狭まりました。さらによりイメージしやすい具体的な表現にするなら
のようにします。
割合より正確な数字で表現した方が具体性が上がり人間の感覚的にもイメージしやすくなります。「9 割」より「 10 人中 9 人」という表現の方がイメージしやすいのです。
そのため、相手に具体的にイメージしてもらった方がメリットがある場合は具体的な数字を使い、明確なイメージを伝えたくない場合は割合を使うというのがポイントです。
ただし、単純に全てを具体的にすればいいわけでもありません。セールスコピーやセールスプロモーション全体の中では抽象的な言葉も必要です。わざと抽象的にして相手焦らし、不満足間を与えておかなければ商品を買ってもらえません。具体的な話ばかりで商品を買う前に満足させてしまわないようにしましょう。
広告のメッセージが響かない原因は対象を絞りきれていないからです。なぜ対象を絞れていない広告メッセージではいけないのか? その理由はメッセージがぼやけてしまうからです。
多くの対象に広告メッセージを届けようとすると、どうしても曖昧な表現や当たり障りのない表現、または間違い2 でも指摘した具体性のない表現をしてしまいがちです。
具体性がなくなると人は自分事に感じられなくなるため、広告に興味を持ってもらえなくなります。例えば、
だと、まったく興味をそそられません。ですが、より対象を絞って具体的にしてみると、
どうでしょうか? さっきよりはメッセージがシャープになりましたよね。見る人によっては「これは自分のためのメッセージなんじゃないか?」と感じてくれるでしょう。でもまだこれでも対象が広いので、本当はもっともっと絞ったメッセージを考えた方が反応が高くなります。
マス広告の場合は買ってほしいお客さんを “層” として定義しています。「30 代男性」とか「20 代女性・既婚」などです。F1 層とか M2 層というマーケティング用語は、まさにマス広告のための言葉であってダイレクトレスポンス広告のための言葉ではありません。
最近はより趣味趣向、価値観が多様化していて、なかなか対象を層として把握するのは難しくなっています。「20 代女性・既婚・首都圏在住」とセグメントしたところで、いろいろな人がいるわけです。
それよりも、もっと具体的に “誰に向けての広告なのか” 対象をはっきりさせてからメッセージを決めるようにした方が効果的です。つまり、具体的な実在の「田中さん」について深く知り、その人に向けての広告メッセージをつくってみてください。
結果的に「田中さん」という人物の価値観や考え方、趣味趣向に近い人たちが反応してくれます。漠然とした層を狙うより、よほど訴求力のある響く広告メッセージができるでしょう。
ここでヘッドラインのチェック方法として、とても便利な方法を紹介します。
出来上がったヘッドラインを、他の商品の広告に差し替えてみてください。例えば、あなたがダイエットサプリの広告のヘッドラインとして次のようなコピーを考えたとします。
さて、このヘッドラインは自社が売ろうとしている商品以外にも使えるでしょうか?
答えは「YES」ですね。他社のサプリでも使えるヘッドラインになってしまっています。これだと独自性や自社の売りが全くなく、お客さんからは「またか」と思われてしまいます。
つまり、そのヘッドラインがよいかどうかを判断する方法として、他社の商品・サービスと置き換えてみるのです。それによりそのヘッドラインに独自性があるかどうかを判断しやすくなります。
ヘッドラインの目的は広告に目を留めてもらうこと。世の中にはいたるところで広告メッセージがあふれていますので、「見た事ある」「またか」「もう知っている」と思われることが最大の失敗と言ってもいいでしょう。
商品・サービスに独自の売りがあるかどうかが重要なわけではありません(もちろん、それも最終的には重要ですよ)。ただ、ヘッドラインは広告のための広告と言われることからも分かるように、まずは広告自体を読んでもらえるようアピールする必要があります。
ヘッドラインに独自の売りがあるか、つまり他とは違う広告メッセージだと思ってもらえるかどうかが重要というわけです。
商品の良さ、すごさをアピールしようとしすぎて、過剰な表現になってしまうパターンです。独自性のアピールは必要ですが、一方で得体の知れないものには拒否反応を示すという人間の習性もあります。
広告に目を留めてもらうためには、意外性や信じられないようなことで好奇心を刺激するのが有効です。しかし、あまりにも見込み客の思い込みや信じていること、常識の斜め上を行き過ぎると、「ウソだ」と思われて信じてもらえなくなります。
意外性が強くて広告に目を留めてもらうことはできるかもしれません。興味本位で注目を集めることはできるかもしれません。しかし、信じられない、胡散臭いというイメージを持たれたまま広告を読んでもらっても、商品の購入にはつながりません。
広告には意外性や真新しさが必要ですが、それは信じられるか信じられないかのギリギリのラインを攻めなければなりません。
メッセージを信じてもらうためには、その根拠を示す必要があります。
例えば
このようなメッセージの信憑性をバックアップするような情報を示して、疑いの念を少しでも薄める作業が必要です。
疑いや不安を完全に消す必要はありません。既に認知度の高い商品ならまだしも、見込み客にとって始めての体験となる商品・サービスにお金を払ってもらうためには、商品・サービスへの期待感と不安感のどちらともが必要です。
証拠を速い段階で示して、「疑わしい、信じられない気持ちもあるけれど、少し詳しく読んで見た方がいいかも……」と思ってもらうことが大切です。
ベネフィットとは、あなたの商品・サービスによって得られるメリットとなる変化や結果のことです。お客さんは商品やサービスにこのベネフィットがあると感じるからお金を払おうと思います。商品やサービスを買っているのではなく、ベネフィットを買っているのです。
https://presentnote.com/benefit-writing-01/
https://presentnote.com/benefit-writing-02/
お客さんはベネフィットを買っているわけですからそれを訴求しましょう。意外性だけで注目を集めようとするコピーライターもいますが、セールスコピーではベネフィットをしっかりと示さないと成約につながりません。注意はひけてもその後を読んでもらえないのです(そして買ってもらえない)。
正直、ベネフィットを打ち出すとコピーはダサくなります。文字数が増えた分かっこ悪いと感じます。ですが、セールスコピーの目的はセンスのあるクリエイディブな広告を権威ある人に認めてもらうことではありません。お客さんに商品を買ってもらうことです。
そして、ベネフィットがないヘッドラインよりベネフィットがあるヘッドラインの方が効果があることが実証されていますので、忘れずにベネフィットを打ち出してください。
狙いすぎて普段あまり使わないような言葉を使うケースです。奇をてらった言葉を使ったり、造語を使ったり、専門用語を使ったりして反応を下げてしまいます。
広告を真剣に読む人などいません。ヘッドラインは見込み客との一番最初の接点となるコピーなので、興味のない見込み客がわざわざ難解な言葉の意味を深く考えてくれるなんてことはありません。
これは対面のセールスをイメージしてもらうと分かりやすいと思いますが、お客さん相手に直接話す場合は簡単な言葉を使っているはずなのです。それを広告ではウッカリなのか意図してなのか無意識的なのか分かりませんが、ついつい普段使わないような言葉を使ってしまいます。
セールスコピーは、書き言葉よりセールストークのような話し言葉を使う感覚に近いです。ですので、普段聞きなれない言葉が出てきていないか? をチェックしてみてください。もし該当する言葉があれば、その言葉が広告から見込み客を引き離してしまっているかもしれません。
いずれの間違いもついついやってしまうのではないでしょうか? これらの間違いが起こる根本的な原因は考え方にあると思います。
【何か伝えたいことがある!】と自分目線になっていると、自社のことをアピールしすぎてしまいますし、【広告で気に入られよう】と八方美人な考え方では、具体性のないことや当たり障りのないことを書いてしまいます。
結局、「広告とはセールスマンシップである」という基本の考え方を腑に落ちて理解しているかいないかが、売れる広告をつくれるかどうかの明暗を分けると思います。
あなたの広告は、売れる広告になっていますか? お客さん目線になっていますか? 自分の話ばかりして、つまらない広告になっていませんか?
ぜひチェックしてみてください。
ヘッドラインは本文より 5 倍よく読まれる
と言っています。そんなヘッドライン(キャッチコピー)では相手の注意を引くことが必要です。ではどうすれば相手の注目を集め、広告に目を留めてもらい、広告を読んでみようと思ってもらうことができるのでしょうか?
セールスレター、ランディングページ、チラシ、ダイレクトメール、またはメルマガの件名やブログのタイトル、ニュース記事の見出しや本の見出しまで、人の注意を引きたい数々の場面で使えるテクニックをご紹介します。
まず、そもそもヘッドラインの目的はなんでしょうか? それはずばり、注意を引き続きを読ませることです。ヘッドラインで相手の注意を引くことができなければ、それ以降にどれだけよい事が書いてあっても無意味になってしまいます。そして、続きを読みたいと思って始めて本文に書かれていることが役目を果たします。
ですので、ヘッドラインでは広告そのものを売り込む、広告のための広告なのです。
これはネットサーフィンをしていて発見したデータなのですが、納得と言うかやっぱりというべきか、検索結果に表示されたページのどれをクリックするか、判断基準を持っている人が圧倒的なようです。

参照元:検索時のクリック判断基準はタイトル57%、スニペット34%と判明
この結果からも、ヘッドライン(キャッチコピー)がいかに重要なのか分かると思います。
これはセールスコピーライティングの基礎中の基礎。広告の古典と呼ばれるものにも使われているものですが、今でも十分通用するポイントです。
好奇心というのは人間の興味を引き付けるかなり強力な心理トリガーです。ですので、ヘッドラインでは最も使われるトリガーでもあります。週刊誌を見てみると、このトリガーがいたるところで使われているのに気付くと思います。
例えば、ここ最近の書籍や週刊誌、ネットの記事などから引っ張ってきたタイトルやヘッドラインを並べてみると、、、
などがあります。
とにかくクリックしてもらうことや、手に取ってもらうことがヘッドラインの役目です。そして続きを読んでいけば、その気になる答えを知ることができる、という欲求で相手をコピーに引き込みます。
ネットサーフィンをしていると、次から次に気になるタイトルが目に入ってきてはクリックさせられてしまいますが、あの時間を浪費してしまう悪習も好奇心のトリガーのせいなんですね、、、orz
しかし、読み物とは異なり、モノを売る広告では、好奇心の使い方に注意が必要です。
広告の歴史を変えた男、ジョン・ケープルズは著書『ザ・コピーライティング』の中でこのように述べています。
「好奇心」を刺激するだけで終わらないようにする。「好奇心」を「新しい情報」や「得になる」と組み合わせれば強力な見出しになりやすいが、「好奇心」だけで十分強力になることはめったにない。
そこで、以下の 2 つ、ベネフィットとニュース性が必要になります。
これは、商品がお客さんに約束できる結果や変化のことです。お客さんにとってどんないいことがあるのか? どんな良い結果をもたらしてくれるのか? その広告(もしくは商品)は、お客さんに何をしてくれるのか? などのことを伝えることで、相手を広告へと引き込むことができます。
好奇心とベネフィットを組み合わせると、以下のようなヘッドラインが出来上がります。
「どうやって私はトップ・セールスマンになったのか?」では、ありきたりなメッセージになってしまうのが分かるでしょう。「だから何だ!? お前の自慢話など興味ない!」という反応になるのが落ちです。もちろん、このコピーにはベネフィットが含まれています。自分もトップセールスマンになることができるかも、ということを暗示しています。
しかし、このようなストレートな訴求は胡散臭く感じさせてしまいます。そこで、「そんな馬鹿げたことが」とあることで、俄然興味を持たせてくれます。馬鹿げたことという意外なことが好奇心をそそります。
かつ、このヘッドラインは主語が「そんな馬鹿げたこと」になっています(原文は How a fool stunt made me a star salesman となっていて、主語は a fool stunt)。つまり、「この馬鹿げたことが私を〜してくれた」という受動的なニュアンスを出しているのです。それによって、自分は苦労しなくてもいいというイメージを持たせています。
昔は「広告とはニュースである」と言われていました。つまり、自社は宣伝したい新しい情報を届けるためのものだったわけです。
「広告とは印刷されたセールスマンシップである」という定義が主流になったからといって、広告のニュース性が失われたわけではありません。
ニュースは毎日のようにわたしたちに降り注いできます。朝から晩まで、新聞・テレビ・雑誌・スマートフォンなどなど、わたしたちの身の回りにあるメディアは、常に何かしらの新しい情報提供してくれています。
そして、わたしたちもそれを求めています。人はニュースが好きです。新しいこと、新鮮な情報、刺激のある出来事に興味津々なのです。
何もない毎日ではつまらないですよね? だからこそ、ニュースは注目されます。そして自分にとって必要な情報であれば読まれます。ニュースサイトやニュースをまとめてくれるキュレーションサイト・アプリなどが流行っているのも、多くの人がニュースを求めているからです。
ただ、多くなりすぎた情報に対処しきれないので、まとめてくれるサービスが便利なんでしょうね。ぼくもよく使っています。
ではこのニュースを広告にどう活かすか? ということですが、キャッチコピーの目的は次の文章を読ませることです。
ブログのタイトルならクリックしてもらこと、メルマガの件名なら開封してもらうこと、つまり次につながらなければ役割を果たせていないわけです。その点、ニュース性は強力です。
でもここで注意したいのは、自社目線のニュースになっていないか、ということです。
自社目線のニュースというのは、新製品発表とか、○○達成とか、そのような実績を伝えるニュースですね。正直これが効果的なのは認知度が高い商品ではないでしょうか? そのマーケットにとって認知度が高い商品であるなら、話題性は抜群です。
例えば、Apple の新製品発表会などは毎回ニュースを賑わせています。自社が広告・宣伝しなくても、メディアが勝手に取り上げてくれます。Apple のファンだけでなく、アンチまで含めて “世間” という得体の知れないものが盛り上がるからです。
でも、ぼくたちは Apple ではありあせん。例えば飲食店が「新メニュー登場!」と謳ったところで、一体どれほど興味を持ってもらえるのでしょうか? そのメッセージで興奮するのはその店のコアなファンだけです。だからこそ、見込み客にとって得になること、役立つ情報を伝えることがポイントになります。
2 つめの条件のベネフィットがここに関わってくるわけですね。
好奇心とニュース性はニアイコールなところがありますので、式にするとこんな感じでしょうか・・・?
最近しばしば話題になる「ネイティブ広告」や「記事広告」と呼ばれるタイプの広告について学ぶと、より理解が深まると思います。
とは言え、この 3 つの条件はもう何十年も前から言われている普遍の原理です。自社の広告のキャッチコピーがこの条件を満たしているか? チェックしてみてください。
何かを解決できる方法を知ることができるというのは、とても魅力的なコンテンツです。広告という印象を薄め、役に立つ情報として認識してもらうことができる言葉でもあります。
広告が溢れかえっている世の中ですから、人に広告を見てもらうためには、広告を読むことそのものにメリットがあると感じてもらおうというわけです。そこで、何か伝えることのでいるノウハウ、ハウツーはないかを探してみてください。
これは、ブログやメルマガなどのコンテンツを配信するときにも有効な方法です。
ヘッドラインは具体的であればあるほどいいのですが、具体性の中でも最も強力な言葉は数字です。数字は他に解釈のしようがありません。5 と言われれば 5 なのです。
そして、人は数字に弱いという傾向があるようです。セミナーや講演会などで、寝ている人を起こして注目させる方法は、「これから重要なことを3つ話します」と言うことです。すると、寝ている人もパッと起きて、話に注目してくれるようになるでしょう。
この記事やブログの中でも頻繁に使っていますが、「3つの方法」とか「7つの秘訣」など、数字+方法という組み合わせは鉄板です。
ちなみに、Apple のスティーブ・ジョブズは 3 という数字を大事にしていたようです。プレゼンテーションでも 3 という数字を使うのがいいというアドバイスは、よく見ると思います。
重要なポイントは 3 つあります。3 つの方法をお伝えします。秘訣は 3 つあります……などなど。要点を 3 つに無理やりまとめることが大事で、2 つしかなくても 3 つにする、5 つあっても 3 つにすることで、人の興味を引くプレゼンテーション、セールスコピーに仕上がるでしょう。
他にも、奇数が効果的なようで、5 や 7 などの数字をできる限り使うようにしましょう。
「質問」には、とてつもなく人を引きつける力があります。質問をされると、わたしたちは半ば強制的にその質問への答えを考え出します。
「コーヒーと紅茶、どっちが好きですか?」
と聞かれれば、条件反射的にどっちかなと考えてしまうのではないでしょうか? この質問によって、広告へ人を引き込むことができるわけです。
オープン・クエスチョンは回答に自由度があるタイプの質問です。具体的には 7W1H や使った質問、いつ、どこで、なぜ、何、誰が、誰の、どうやって、どっちなどを質問することです。一方クローズド・クエスチョンは、イエスかノーかで答えることのできる質問です。
セールスコピーの役割は、読み手をコピーに引き込むことです。その点で、ヘッドラインで使う質問は、クローズド・クエスチョンよりオープン・クエスチョンです。イエスやノーで答えられる質問をしても、そこで話が終わってしまうからです。次のコピーを読ませる力がありません。
オープン・クエスチョンは、その質問に読み手を巻き込む力があります。どちらが好きかを聞かれればどっちなのか考えたくなりますし、どうやってと聞かれれば、方法が気になってしまいます。
この性質を利用し、ヘッドライン(キャッチコピー)やサブヘッドなどの、注意を引きたい部分では、オープン・クエスチョンを使うようにしましょう。
例えば好奇心のトリガーを使おうと思っても、相手が何に興味があって、どんな思い込みを持っていて、何を言われたら驚くのか、ということはリサーチしないと分かりません。ですので、コピーを書く前のリサーチが重要です。
何を求めていて、どんな欲求があるのか? どんな不満を感じていて、どんな問題を解決したいと思っているのか? 普段どんなことを考えていて、何に興味があり、どうなりたいと思っているのか? これらのことをお客さん、見込み客などにヒアリングしたりアンケートを取ったりなどして調べます。
そして、得た情報を元に、ヘッドラインを考えていきましょう。その上で、ヘッドラインを強力にするために、これまでに紹介したポイントを盛り込むことはできないか、考えてみてください。
色々なテクニックや心理トリガーがあり、これを入れたらヘッドラインがうまくいく、人の注目を集められるなどと言われています。しかし、最終的にはお客さん(読み手)が決めることです。実際に見せてみないと分からないのです。
なので、たくさんのヘッドラインを作ってみて、その中から数個に絞り、最後は A/B テストをしてみるようにしましょう。ヘッドラインの違いでコンバージョンに 1% や 2% といった差が出ることもあります。この差はとても大きいですよね。
セールスコピーの良し悪しは結果で測ります。実際、これは失敗するだろうと誰もが(それなりに経験のあるコピーライターたちが)思っていても、お客さんに見せてみると大きな反応を得るということもあります。
この原則を理解して、売れるヘッドライン(キャッチコピー)を作り上げてみてください。
『平均するとコピーの本文を読む人の 5 倍の人が、ヘッドラインを読む。そのことを考えると、ヘッドラインで商品を売らない限り、あなたは入ってくるはずのお金の 90% を無駄にすることになる。』
と言っています。
さらに、アメリカの有名なマーケッターであるジェイ・エイブラハムがテストしたところ、ヘッドラインを変えただけで、成約率が 20 倍になったという経験があったようです(それ以外の要素は全く同じです)。20 倍とまではいかなくても、1.5 倍や 2 倍なんてことは普通にあります。
ウェブ媒体では人の集中力は数秒しか持ちません。ページを開いてものの数秒で読み進めるか閉じるかを判断しています。ソーシャルメディアで拡散される記事も、ヘッドライン(つまりタイトル)が結果を左右しているというデータもあります。
とにかく情報で溢れかえっている時代です。広告が目に飛び込んでくることはしょっちゅうです。それら全てに反応していては身が持ちませんよね。だからぼくたちは広告メッセージを無視します。意識的に見ないようにしていると言ってもいい(もはや無意識的に見ていないのだけど……)。
だからこそ、人の注意を引きつけ、広告を見てもらう事、読んでもらう事はめちゃくちゃ難しい行為であり、最も力を注がなければならない行為です。そして広告(ブログコンテンツやニュース記事など全て)においてその役割を果たしているのが、『ヘッドライン』なわけです。
日本ではキャッチコピーと言われることも多い広告のヘッドライン。それほど重要なパーツですが、反応の高いヘッドラインにはいくつかパターンがあります。ここではそのテンプレートをご紹介したいと思います。広告のヘッドラインに限らず、ブログのタイトルやメルマガの件名、広告ボディーコピーの中のサブヘッドライン(途中の見出し)など、注意を引きたい場所で使ってください。

『●●の方法』や『●●の秘訣』といった、方法や秘訣、秘密や裏技等の具体的なノウハウを示します。人はこのような秘密とか秘訣という言葉が大好きです。ぼくたちは、特定の分野・業界の人たちしか知らない秘密があると思い込んでいますよね。人にはそうい期待する心理があります。その心理を付いたヘッドライン、時代が変わろうと有効です。
またこれらの言葉は『 7 つの方法』とか『 3 つのステップ』など、数字と組み合わせると効果的です。数字の入ったヘッドラインは、入っていないヘッドラインに比べて、最大 3 倍以上も反応が変わるというデータもあります。できるだけ数字を入れられないか考えてみましょう(※オススメは 3 や 7 です。)

多くの人が毎日ニュースを目にします。人は新しい情報が好きなのです。事件、ゴシップネタ、最新の発見・・・それらのタイムリーなニュースをあなたのコピーに取り入れることで反応が上がります。『新発見』、『新発売』、『新商品』・・・よく使われていますね。
または世間を騒がせているようなニュースやキャンペーンを、あなたのビジネスに取り入れることはできないでしょうか? 例えば、以前『もしドラ』が流行った事がありましたが、その時に同じような「 もし●●が△△だったら。」という形のタイトルに、萌え系のアニメキャラの表紙がセットになった本が色々なジャンルで出版されていましたよね。あれも世間で注目されている波に乗っかろうとしている例です。
ぜひ身の回りからアイデアを探してみてください。

質問はヘッドラインに限らず、色々な場面で使えるテクニックです。質問されると人は無意識に答えを探そうと反応してしまいます。お客さんに考えさせることで相手の意識を内向きにし、知りたいとう潜在欲求を喚起します。それはつまり文章の中に引き込まれてしまうということです。
上記の iPad の例文は「YES」か「NO」で答えられる単純な質問ですが、より見込み客を文章に引き込みためには、5W1H を意識した質問を投げかけた方が効果的です。例えば上記の iPad の文であれば、
という表現に書き換える事ができます。他にも、「なぜ( Why )」から始めるパターンや「どうやって( How)」を含むパターンがよく使われていますね。この質問型のヘッドラインはとてもよく使われているので、他にもサンプルを載せておきます。

こんなニュースが飛び込んできたらあなたはどう思いますか? きっと気になると思います。なぜ気になるのでしょうか? その理由は、現職の、しかも警察官僚という立場の人が本来取り締まらなければならない犯罪行為を犯してしまったという、一般的なルール(この場合は警察は犯罪を取り締まる立場)を逸脱する事件だからです。
こんな事件があったかどうかは知りませんが、この不協和音のテクニックはあなたのコピーにも使えます。本来、常識的には結びつかないようなものを結びつけて注意を引くのです。好奇心を刺激して読みたいという衝動を起こします。
ただし注意したいのは、意外性だけを盛り込んで好奇心への訴求だけで終わらないようにすることです。好奇心を刺激するコピーをついつい書きたくなるのがコピーライターという生き物ですが、反応率を高めるには、ベネフィット(メリット)も加えた方が賢明です。ジョン・ケープルズもこのように言っています。
「好奇心」だけで十分効果的な見出しができることはめったにないが、「得になる」型の見出しに「好奇心」を盛り込むのはいい考えだ。
つまり、好奇心+ベネフィットですね。

ダイレクトレスポンス業界のカリスママーケッター、テッド・ニコラスは「あらゆる言葉の中で、最も強力な言葉」と言ったほど、多くの人は「無料」や「タダ」という言葉に飛びつきます。
無料のオファーをつくるのは、ビジネスモデルとしてとても未だ有効です。無料をアピールする場合は、当然無料サンプルやプレゼントを提供する場合というのが考えられますが、何か商品やサービスに申し込んでもらいたい場合にも使えます。よく使われているのが、継続課金のビジネスで初回無料でオファーをしたり、入会特典として元々高額なものを無料でプレゼントしたりするなどのオファーです。

ターゲットを具体的に明確にし、そのターゲットに呼びかけるのも効果的です。フラグを立てるとか、フラギングとか言ったりもします。例えば、あなたのターゲットが、30 代の女性なら、そのまま『30 代の女性のあなたへ』とするわけです。すると該当するお客さんは、自分のことだと思って振り向いてくれます。ターゲット像をより具体的にして、具体的な言葉で呼びかけるのがポイントです。

商品がお客さんに約束してくれることを、ヘッドラインでうたうパターンです。見込み客が求めていることを具体的に示しましょう。約束できることが大きければ大きい程、疑わしくなります。ですので、それに見合うだけの証拠を提示することがポイントです。ヘッドライン付近に早々に証拠の要素を盛り込みましょう。
ヘッドラインのテンプレートを紹介してきましたが、きっとそれぞれのテンプレートに他のテンプレートの要素が含まれていることに気付かれたかと思います。例えば、、、『私に 5 日間ください。あなたをモテモテの魅力的な人間に変えてみせます……それを無料で証明させてください』には、約束や無料という要素が入っています。
また、『いつか仕事を辞めたいと思っているあなたへ』の後に『怠け者がお金持ちになる方法』を持ってくるなどのアイデアも出てきます。これらのテンプレートを元に、あなたの商品・サービスに合わせてヘッドラインをいくつも書き出し、組み合わせを変えたりしながら反応を検証していってください。ここに挙げたサンプルは、全て実際に使われていて効果があったと実証済みの広告です。これらのアイデアを拝借すれば、きっと効果が期待できるはずです!

ヘッドライン(キャッチコピー)は、見込み客と商品をつなぐのが目的です。アメリカのカリスマ的なコピーライター、故ユージン・M・シュワルツも以下のように言っています。
Headline is connection between your market and product
見込み客とつながることのできるヘッドラインは、見込み客の状況に合わせてつくられます。商品をそのままアピールしてもいい場合もあれば、問題点に気付かせるためのヘッドラインもあります。割引価格を打ち出すヘッドラインもあれば、単純に注目させるためだけのヘッドラインもあります。
このように、見込み客の状態に合わせて、ヘッドライン(その後のコピー全体のメッセージ)は変えていかなければいけないわけです。
このように、見込み客が商品やサービスについてどれだけ知っているかによって、伝えるメッセージが変わってくるということが分かると思います。
この、商品やサービスが見込み客にどれだけ認知されているかの度合いに関しては、ユージン・M・シュワルツ(ジーン・シュワルツ)という方が、『商品認知度』というものを提唱しています。
この『商品認知度』を簡単に説明すると、見込み客があなたの商品のことをどれくらい知っているのか、ということを 5 つの段階に分けたものです。商品やサービスのことをよく知っている人からまったく知らない人まで、5 段階の認知度に分かれています。そして、見込み客がどの段階にいるかによって、伝えるメッセージの方向性が変わってくるという事を示しています。
それぞれの段階(ステージ)に合ったメッセージを送る事で、その段階にいる見込み客に響くメッセージを投げかけることができるわけです。
ユージン・M・シュワルツの『商品認知度』の 5 段階は以下のようになっています。
以上が『商品認知度』と呼ばれるものです。
1 の段階から 5 の段階にいくにつれ、商品の認知度は下がっていきます。冒頭のように、商品の認知度が1 の場合は、割引価格や商品名をキャッチコピーに使うだけでうまくいくでしょう。しかし一方で認知度が 5 に近づくにつれ、商品名なんかでは反応はとれなくなるし、価格をアピールしてもメリットを感じてもらえません。
この段階のお客さんは、既に商品に対して一定の知識があります。商品名を知っている、価格帯を知っている、機能やメリットを分かっているなど……。さらに必要性も感じていて、商品を欲しいと思っています。ですので、後は商品をはっきりと分かりやすく示すことや、割引などで買いやすくしてあげることが必要になります。
この段階のお客さんは、商品のことを知っているにも関わらず、欲しいと思っていません。つまり商品に価値を感じていません。ですので、商品を買うことによる具体的なベネフィット(メリット)を伝えたり、購入後のイメージを膨らましてあげることが大切です。その商品を買うことでお客さんの未来をどう変えるのか? ということをイメージさせてあげる必要があります。
この段階のお客さんの中では欲求がぼんやりしています。なので、まず欲求をはっきり明確に示してあげることが必要です。欲求に気付かせてあげるわけです。そのためには、問題の認識をもってもらったり、解決方法をはっきりと示すことです。
この段階は 3 つめのステージと似ています。こちらの場合は、商品が解決してくれることや約束してくれることがはっきりとしていません。問題認識はあるものの、どうやって解決すればいいのかが分かっていない状態です。ですので、まずはそこを示してあげる必要があります。
実際、ステージ 3 と 4 は明確な区別が分かりにくく、どちらが認知度が高い・低いとは一概に言えないと思います。結局、認知度の高さではなく、見込み客が何を分かっているのか? 知っているのか? どんな知識を持っているのか? というような視点での認知度を基準に、コピーを練るということを忘れないでおきましょう。
この段階では、とにかくまず振り向いてもらうことに専念しなければなりません。お客さんを呼び止めて、関心や興味を持ってもらえるようにしましょう。キャッチコピーで商品を売る必要はありません。あくまでも見込み客にコピーを読んでもらうこと、まさに “キャッチ” することが唯一の目的です。
ここで言っていることは、要するに見込み客の状態から考えようということです。販売者側がメリットに思うことも、相手にとってのメリットなのか、ということを考えなければなりません。販売者側には響く言葉でも、相手にとって響くのか、ということを考えなければなりません。
多くの人は商品中心に考えてしまうので、どうしてもメッセージが販売者視点になりがちです。販売者側が「これはお値打ち価格だ!」と思っていても、見込み客側にはその感覚が伝わらないケースは多々あります。ですので、相手視点、相手の立場、相手の求めているメッセージを伝えられるように意識しましょう。