広告でもっと重要なパーツ・・・そう、それはヘッドラインです。例えば広告の神様と呼ばれる、デビッド・オグルビーは、
『平均するとコピーの本文を読む人の 5 倍の人が、ヘッドラインを読む。そのことを考えると、ヘッドラインで商品を売らない限り、あなたは入ってくるはずのお金の 90% を無駄にすることになる。』
と言っています。
さらに、アメリカの有名なマーケッターであるジェイ・エイブラハムがテストしたところ、ヘッドラインを変えただけで、成約率が 20 倍になったという経験があったようです(それ以外の要素は全く同じです)。20 倍とまではいかなくても、1.5 倍や 2 倍なんてことは普通にあります。
ウェブ媒体では人の集中力は数秒しか持ちません。ページを開いてものの数秒で読み進めるか閉じるかを判断しています。ソーシャルメディアで拡散される記事も、ヘッドライン(つまりタイトル)が結果を左右しているというデータもあります。
とにかく情報で溢れかえっている時代です。広告が目に飛び込んでくることはしょっちゅうです。それら全てに反応していては身が持ちませんよね。だからぼくたちは広告メッセージを無視します。意識的に見ないようにしていると言ってもいい(もはや無意識的に見ていないのだけど……)。
だからこそ、人の注意を引きつけ、広告を見てもらう事、読んでもらう事はめちゃくちゃ難しい行為であり、最も力を注がなければならない行為です。そして広告(ブログコンテンツやニュース記事など全て)においてその役割を果たしているのが、『ヘッドライン』なわけです。
人を引きつける7つのヘッドラインテンプレート
日本ではキャッチコピーと言われることも多い広告のヘッドライン。それほど重要なパーツですが、反応の高いヘッドラインにはいくつかパターンがあります。ここではそのテンプレートをご紹介したいと思います。広告のヘッドラインに限らず、ブログのタイトルやメルマガの件名、広告ボディーコピーの中のサブヘッドライン(途中の見出し)など、注意を引きたい場所で使ってください。
方法や秘訣、秘密を示す
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『●●の方法』や『●●の秘訣』といった、方法や秘訣、秘密や裏技等の具体的なノウハウを示します。人はこのような秘密とか秘訣という言葉が大好きです。ぼくたちは、特定の分野・業界の人たちしか知らない秘密があると思い込んでいますよね。人にはそうい期待する心理があります。その心理を付いたヘッドライン、時代が変わろうと有効です。
またこれらの言葉は『 7 つの方法』とか『 3 つのステップ』など、数字と組み合わせると効果的です。数字の入ったヘッドラインは、入っていないヘッドラインに比べて、最大 3 倍以上も反応が変わるというデータもあります。できるだけ数字を入れられないか考えてみましょう(※オススメは 3 や 7 です。)
ニュース性を強調する
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多くの人が毎日ニュースを目にします。人は新しい情報が好きなのです。事件、ゴシップネタ、最新の発見・・・それらのタイムリーなニュースをあなたのコピーに取り入れることで反応が上がります。『新発見』、『新発売』、『新商品』・・・よく使われていますね。
または世間を騒がせているようなニュースやキャンペーンを、あなたのビジネスに取り入れることはできないでしょうか? 例えば、以前『もしドラ』が流行った事がありましたが、その時に同じような「 もし●●が△△だったら。」という形のタイトルに、萌え系のアニメキャラの表紙がセットになった本が色々なジャンルで出版されていましたよね。あれも世間で注目されている波に乗っかろうとしている例です。
ぜひ身の回りからアイデアを探してみてください。
質問をする
質問はヘッドラインに限らず、色々な場面で使えるテクニックです。質問されると人は無意識に答えを探そうと反応してしまいます。お客さんに考えさせることで相手の意識を内向きにし、知りたいとう潜在欲求を喚起します。それはつまり文章の中に引き込まれてしまうということです。
上記の iPad の例文は「YES」か「NO」で答えられる単純な質問ですが、より見込み客を文章に引き込みためには、5W1H を意識した質問を投げかけた方が効果的です。例えば上記の iPad の文であれば、
という表現に書き換える事ができます。他にも、「なぜ( Why )」から始めるパターンや「どうやって( How)」を含むパターンがよく使われていますね。この質問型のヘッドラインはとてもよく使われているので、他にもサンプルを載せておきます。
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不協和音・意外性
こんなニュースが飛び込んできたらあなたはどう思いますか? きっと気になると思います。なぜ気になるのでしょうか? その理由は、現職の、しかも警察官僚という立場の人が本来取り締まらなければならない犯罪行為を犯してしまったという、一般的なルール(この場合は警察は犯罪を取り締まる立場)を逸脱する事件だからです。
こんな事件があったかどうかは知りませんが、この不協和音のテクニックはあなたのコピーにも使えます。本来、常識的には結びつかないようなものを結びつけて注意を引くのです。好奇心を刺激して読みたいという衝動を起こします。
ただし注意したいのは、意外性だけを盛り込んで好奇心への訴求だけで終わらないようにすることです。好奇心を刺激するコピーをついつい書きたくなるのがコピーライターという生き物ですが、反応率を高めるには、ベネフィット(メリット)も加えた方が賢明です。ジョン・ケープルズもこのように言っています。
「好奇心」だけで十分効果的な見出しができることはめったにないが、「得になる」型の見出しに「好奇心」を盛り込むのはいい考えだ。
つまり、好奇心+ベネフィットですね。
- 怠け者がお金持ちになる方法
- 保険金を受け取るために死ぬ必要はありません
- ハゲ頭の理容師が、私の髪をどうやって守ってくれたか
無料をアピールする
- 無料! 人気株式 1200 銘柄のうち、お好きな 3 銘柄についての最新の株式予測
- 花嫁さんは無料です…そのほかの方には 2 ドルでご提供いたします
- この無料診断は 100 万人以上の人の歯をきれいにしてきました
ダイレクトレスポンス業界のカリスママーケッター、テッド・ニコラスは「あらゆる言葉の中で、最も強力な言葉」と言ったほど、多くの人は「無料」や「タダ」という言葉に飛びつきます。
無料のオファーをつくるのは、ビジネスモデルとしてとても未だ有効です。無料をアピールする場合は、当然無料サンプルやプレゼントを提供する場合というのが考えられますが、何か商品やサービスに申し込んでもらいたい場合にも使えます。よく使われているのが、継続課金のビジネスで初回無料でオファーをしたり、入会特典として元々高額なものを無料でプレゼントしたりするなどのオファーです。
ターゲットに呼びかける
- いつか仕事を辞めたいと思っているあなたへ
- ダイエットなんて二度とやらないと断言した人に重要なお知らせです
- キスしたくなるようなお肌に 30 日以内になる方法を知りたい人は他にいませんか?
ターゲットを具体的に明確にし、そのターゲットに呼びかけるのも効果的です。フラグを立てるとか、フラギングとか言ったりもします。例えば、あなたのターゲットが、30 代の女性なら、そのまま『30 代の女性のあなたへ』とするわけです。すると該当するお客さんは、自分のことだと思って振り向いてくれます。ターゲット像をより具体的にして、具体的な言葉で呼びかけるのがポイントです。
約束を示す
- 私に 5 日間ください。あなたをモテモテの魅力的な人間に変えてみせます……それを無料で証明させてください
- コンピュータプログラミングのよい職に就けるよう、ご自宅で指導します
- 7 日間でギターが弾けなければ、代金はお返しします
商品がお客さんに約束してくれることを、ヘッドラインでうたうパターンです。見込み客が求めていることを具体的に示しましょう。約束できることが大きければ大きい程、疑わしくなります。ですので、それに見合うだけの証拠を提示することがポイントです。ヘッドライン付近に早々に証拠の要素を盛り込みましょう。
ヘッドラインを組み合わせれば、アイデアの幅が広がる!
ヘッドラインのテンプレートを紹介してきましたが、きっとそれぞれのテンプレートに他のテンプレートの要素が含まれていることに気付かれたかと思います。例えば、、、『私に 5 日間ください。あなたをモテモテの魅力的な人間に変えてみせます……それを無料で証明させてください』には、約束や無料という要素が入っています。
また、『いつか仕事を辞めたいと思っているあなたへ』の後に『怠け者がお金持ちになる方法』を持ってくるなどのアイデアも出てきます。これらのテンプレートを元に、あなたの商品・サービスに合わせてヘッドラインをいくつも書き出し、組み合わせを変えたりしながら反応を検証していってください。ここに挙げたサンプルは、全て実際に使われていて効果があったと実証済みの広告です。これらのアイデアを拝借すれば、きっと効果が期待できるはずです!
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